吉祥寺の鶏清湯を探して
ラーメンの仕事をしていると、「○○(駅)でおすすめのラーメンはどこですか」と聞かれることが、割とある。
そのための対策、というわけではないが、常在戦場。「中野・高円寺・阿佐ヶ谷それぞれ駅チカのおすすめ」「小金井公園そばノンジャンルで」など、さまざまなニーズに対応すべく、知識を再確認しながら食べ歩き、瞬発力を鍛えている。
ということで、先日考えてしまったのが「吉祥寺でささっと鶏清湯を食べたい」というオーダー。家系やつけ麺、背脂系、ノス、町中華、『一圓』『麺僧』あたりの穴場中堅までメンツは豪華だが、こと最新モードの鶏清湯となると、どうだろうか。
エイ出版社の『吉祥寺本』で吉祥寺ラーメン特集を担当したときは、2018年度TRY新人大賞にも輝いた『Tombo』、『中華そば 向日葵』を取り上げた。こちらは自信を持って推せる2018年の鶏清湯醤油ラーメン。だけど、『Tombo』『向日葵』とも吉祥寺駅からは徒歩10分以上で、「ささっと食べる」とはくくれない。
これが一駅シフトして三鷹なら『ラーメン健やか』『麺屋さくら井』、西荻窪なら『麺尊RAGE』『佐々木製麺所』『をかしやそば』など充実の布陣。吉祥寺にも最新モードがヨドバシ裏、丸井裏、東急裏の「吉祥寺三裏エリア」あたりにあってもいいのだが……。やはり昨今の賃料高騰で個人店参入は厳しいのか。
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ということで、脳内データベースからリストアップしたのが『らぁ麺 ドゥエ イタリアン 吉祥寺店』。
醤油玉子らぁ麺
こちらは淡麗塩が筆頭メニューで、フロマージュラーメンが看板。しかし、石塚オーナーシェフは「ガチンコラーメン道」で佐野実氏に師事した経歴の持ち主。醤油もバッチリ、『支那そばや』のトーンを汲む仕上がりなのだった。
鶏の旨みは厚く、醤油ダレも薫り高く、コクもある。滑らかでスムーズにすすれる麺と、輪郭が際立ったパーツはキレがあり、余韻も十分。
アクセスは『いせや』を過ぎた御殿山界隈。駅近とはいえないが「ささっと」の徒歩圏内としては十分だろう。
ミルキーベースに鶏油を浮かせたという『ホワイトらぁ麺』もイイね。
ということで、
吉祥寺の鶏清湯、『Tombo』が推薦ですが、駅から数分圏内であれば『らぁ麺 ドゥエ イタリアン 吉祥寺店』がおすすめです。