横浜書麺遊
TRY名店部門をコツコツつぶすの巻。
みそ部門常連をクリアすべく、横浜方面へ足を伸ばす。
道行く人は、コートとパーカが混在する三寒四温。春も、もうすぐだ。
お目当てラーメン店開店まで、まずは本屋。横浜は仕事でいろいろ来るぐらいで、遊びではほとんど歩いたことがないので、書店勘がない。池袋のように駅の地下構造体が巨大で、なかなか出るのが大変というのもあるし。
そごうの紀伊國屋かルミネの有隣堂か。横浜ローカルということで有隣堂へ上がる。
白熱LEDトーンでやわらかく、でも全光入ってフラットに明るい店内。
長い旅に出る友人のために本を選ぶ。『深夜特急』を気取って李賀詩選など選びたいところだが、新刊では入手困難だろう。旅と酒、月と人。陽性の『李白詩選 (岩波文庫)』を岩波文庫から抜く。
あとは、最近渋谷の書店で探していたがなかなか見当たらなかった『「らぁ麺屋 飯田商店」のごはんレシピ 自宅で簡単!』。TRYの統括編集者と、名店部門の担当編集が作ったようだ。神奈川つながりということで有隣堂にはあるかと思ったが……レシピコーナーで一冊棚差しなっていたのを発見。
雑誌まわりでは、マネー系オウンドメディアの参考に、『BRUTUS特別編集 合本 お金の、答え。(マガジンハウスムック)』。カジュアル視点の目配りに。
このところ、パーソナルトレーナーの書籍企画を出してはブラッシュアップ擱座、一捻りデッドロック、視点変えて沈殿、という流れを繰り返しているので、心機一転の参考にすべく、最近の売れ筋らしい『はじめてのやせ筋トレ』ピック。ゼロトレと並んでコーナー化されているあたり、女子訴求のコンセプトワークで参考に。
銀座街紹介の仕事オファーも入ってきたので、関連書を渉猟して『新・旧銀座八丁 東と西』をセレクト。銀座一丁目から八丁目までを東・西に分け、全16章で構成するという意趣が面白い。私自身、朝日新聞原稿係時代からよく歩いてきた街だ、銀座。教文館から始まり福家書店、旭屋書店など、思い入れある書店も多い。
新書で何か面白いのないかと巡ってみたら、『ゲームの企画書(1) どんな子供でも遊べなければならない (角川新書)』がなかなかよさげ。ヒット企画の開発秘話とね。大好物。
マンガまわりでは『東京城址女子高生 2 (ハルタコミックス)』とか『新九郎、奔る! (2) (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)』
が出てる頃合いかと思ったら、城址JKは1巻のみ、新九郎は4月発売であった。
矛を収めてルミネを出で、ブルーライン。有隣堂で時間を使いすぎたのもあり、ブルーライン急行各停ミス問題などがあり、お目当ての店についたら先客12の結構な列。ええいままよ、と並んで、おかみさんにオーダーを聞かれて『流星パンチ』とぽつり。
開店速く、それほど待たずに店内。B'z流れ、永ちゃんタオルがインパクトある中、チロリに味噌玉を溶かし、湯煎しながら作る店主の流れる所作を眺める。
スパイスのミクスチャーと椎茸、玉ネギ、味噌感の融合。このセンス素晴らしい。圧巻の味世界に没入し、満足のまま『流星軒』を出た私であった。大岡川の川面をあたたかな風が滑る一本橋を抜け、南太田へ。京急で東京へと戻る。
ゼロ年代も遠くなりにけり 鷹の時代振り返る
ブライアン・ファルケンボーグ (B)(楽天を経て2014年引退)
馬原孝浩(M)(オリックスを経て2015年引退)
甲藤啓介(48)(オリックスを経て2014年引退)
森福允彦(ちょめ)(巨人)
吉祥寺の鶏清湯を探して
ラーメンの仕事をしていると、「○○(駅)でおすすめのラーメンはどこですか」と聞かれることが、割とある。
そのための対策、というわけではないが、常在戦場。「中野・高円寺・阿佐ヶ谷それぞれ駅チカのおすすめ」「小金井公園そばノンジャンルで」など、さまざまなニーズに対応すべく、知識を再確認しながら食べ歩き、瞬発力を鍛えている。
ということで、先日考えてしまったのが「吉祥寺でささっと鶏清湯を食べたい」というオーダー。家系やつけ麺、背脂系、ノス、町中華、『一圓』『麺僧』あたりの穴場中堅までメンツは豪華だが、こと最新モードの鶏清湯となると、どうだろうか。
エイ出版社の『吉祥寺本』で吉祥寺ラーメン特集を担当したときは、2018年度TRY新人大賞にも輝いた『Tombo』、『中華そば 向日葵』を取り上げた。こちらは自信を持って推せる2018年の鶏清湯醤油ラーメン。だけど、『Tombo』『向日葵』とも吉祥寺駅からは徒歩10分以上で、「ささっと食べる」とはくくれない。
これが一駅シフトして三鷹なら『ラーメン健やか』『麺屋さくら井』、西荻窪なら『麺尊RAGE』『佐々木製麺所』『をかしやそば』など充実の布陣。吉祥寺にも最新モードがヨドバシ裏、丸井裏、東急裏の「吉祥寺三裏エリア」あたりにあってもいいのだが……。やはり昨今の賃料高騰で個人店参入は厳しいのか。
モノが売れない!「吉祥寺」に起きている異変 | 街・住まい | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
ということで、脳内データベースからリストアップしたのが『らぁ麺 ドゥエ イタリアン 吉祥寺店』。
醤油玉子らぁ麺
こちらは淡麗塩が筆頭メニューで、フロマージュラーメンが看板。しかし、石塚オーナーシェフは「ガチンコラーメン道」で佐野実氏に師事した経歴の持ち主。醤油もバッチリ、『支那そばや』のトーンを汲む仕上がりなのだった。
鶏の旨みは厚く、醤油ダレも薫り高く、コクもある。滑らかでスムーズにすすれる麺と、輪郭が際立ったパーツはキレがあり、余韻も十分。
アクセスは『いせや』を過ぎた御殿山界隈。駅近とはいえないが「ささっと」の徒歩圏内としては十分だろう。
ミルキーベースに鶏油を浮かせたという『ホワイトらぁ麺』もイイね。
ということで、
吉祥寺の鶏清湯、『Tombo』が推薦ですが、駅から数分圏内であれば『らぁ麺 ドゥエ イタリアン 吉祥寺店』がおすすめです。
巨大地震を前にして今できることは何か
ブルーバックスの『日本列島の下では何が起きているのか』が好調のようですが、
弊社の地震班がこの夏のリソースを全投入したムックが、いよいよ連休明け発売。
Amazonにも書影出ました。
巨大地震がいつくるか、どこが揺れるかを予測することはできません。年月日指定の地震予知情報は100%ガセ。そりゃ、言い続けていたら地震列島のどこかに何かしらの揺れはありますって。
本書は、列島を襲った各種地震のケースを年表形式で詳説。巨大地震も、過去の事例を鑑みると一定のサイクルがあるようですが、何せ地球の中のお話ですし、それも日本の有史以後。次は○年後、と言い切ることはできません。
ただ、南海トラフ、首都直下はそれぞれ十数パターンの想定モデルを中央防災会議などが想定しています。どの震源、どんな揺れ、津波被害にもっとも備えるべきか、の糸口は提示できるかもしれません。
何かデカいのがくる気がする……唯ぼんやりとした不安を解消するために是非。