岡部敬史さんの新作『くらべる世界』が出ました。
『くらべる東西』『くらべる値段』などの快作が続く、
比較ビジュアル本シリーズの最新作です。
日本のアレと世界のアレ、文化の違いを写真で表したらこうでした、というテイ。
学校の休みが記入された「フランスのカレンダー」、月曜始まりが「ドイツのカレンダー」とか、レジメンタルタイは英米で斜めの向きが違うとか、レンガにはイギリス式・フランス式があるとか……知的好奇心をくすぐるトピックが満載なのです。
- 作者: 山出高士,おかべたかし
- 出版社/メーカー: 東京書籍
- 発売日: 2018/03/02
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
で、その刊行パーティーに足を運んで参りました。
場所は外苑前の『WORLD BREAKFAST ALLDAY』。2ヵ月ごとに対象国を変えながら、世界の朝ごはんを紹介しているというコンセプトレストラン。『くらべる世界』の朝食編にもご登場しているというご縁から会場になったとのこと。オープンから5年が経つというが、恥ずかしながらまったく知らなかった……。東京の食文化の幅広さを今更ながら思い知った次第。
で、今回のタームは「ポーランド」。中学校時代の同級生がポーランド人と結婚したり何だりしていて、ポーランド名物がソーセージというのは知っていましたが、「ポーランド料理」というとまったくイメージが湧きません。こちらのお店、試作したらその国の人に食べてもらってゴーサイン出すというから、かなりのガチ。当然今回も、ポーランド広報文化センターのお墨付きとか。
まあ、とりあえずはポーランドビール。
ちょっとシャバっとした感じでゴクゴク飲める。そんなにクセのないライトな仕上がり。
ジュレック。ライ麦粉とハーブ類を発酵させた「ジュル」をベースにした酸味のあるスープとか。さわっとした酸味が朝ごはん的には食欲をかきたててくれそうです。
水餃子っぽいこちらはピエロギ。チンギス・ハーンが攻略したところには餃子料理ありという説明に納得。
出たー、ソーセージ。じゃがいもと小麦粉で作るパンケーキ「プラツキ」の付け合せにご登場。じゃがいも料理はドイツ近くだからでしょうか。こちらも変にいじらない、素朴なタッチ。
フィニッシュはりんごのデザート。ラツーシュキ。外はサクサク、中はりんごでジューシー、しっとり。これは旨い。最後にこっくりした穀物コーヒーで締めて、大満足のポーランド漬け。また新たな食世界を知ることができました。
こちらの世界の朝ごはんワールドシリーズ。ポーランドで30か国めぐらいだったということで、4月からはマレーシア編がスタートするそう。マレーシアといえば、私が初めて海外旅行に行った国。もう二十数年前だけど、朝ごはんはロティだったり、ロティトトゥルールだったりと、いろいろ思い出すものです。「朝ごはんを通して世界を知る」という地に足の着いたアプローチ、これは応援していきたいところですね。