日刊ササボン

雑食系ライター/エディター・佐々木正孝プレゼンツ ラーメンと仕事あれやこれやの日々

1月に買った本たち

●夢は荒れ地を@船戸与一文藝春秋
夢は荒れ地を
カンボジアを舞台に炸裂する船戸節。脇役陣が近作にないほどの存在感で暑苦しく迫ってくる。


●美食の王様@来栖けい(筑摩書房)
美食の王様 ―究極の167店 珠玉の180皿
「物心つく前から食の英才教育を受けてきた人間です」と広言する著者のグルマン的食べ歩き記録。フレンチ、イタ飯から和食といった美食系は当然だが、ラーメンまでカバーしているのは恐れ入る。量が質に転化する、とはこのことか。


●問題な日本語@北原保雄大修館書店
問題な日本語―どこがおかしい?何がおかしい?
先入観と違う。日本語の乱れに警鐘を鳴らす、眉をひそめるわけでもなく、変化していくだけの根拠を淡々と解説してくれているのが興味深い。実は「ら抜き言葉」は方言発だった、とかね。


●いまどきの新書@永江朗原書房ISBN:4562038578
未読


●ためらいの倫理学内田樹(角川文庫)

ためらいの倫理学―戦争・性・物語 (角川文庫)

ためらいの倫理学―戦争・性・物語 (角川文庫)

2005年は内田樹強化年間にしようかと思って買い求めてみたが、いまだページは開かれていないのだ。


●グランド・ミステリー 下@奥泉光(角川文庫)
グランド・ミステリー〈上〉 (角川文庫)
1年がかりぐらいで読み上げた。スケール感とドライブ感の増していく後半は確かに圧巻の筆致。どんでん返し的な落としどころには賛否というか好き嫌いが分かれるだろう。



●検証 地方がヘンだ!@三浦展洋泉社MOOK)
検証・地方がヘンだ!―地方がファスト風土化し、液状化している! (洋泉社MOOK―シリーズStartLine)
ファスト風土化する日本』の著者と同じだが、論旨はやはり同じ。ビジュアル的に強化されているのが特記事項か。シャッター商店街と田んぼの中のメガショッピングモールは私の田舎でもうんざりするほど見る光景。
 ノスタルジック的には憤懣やるかたないが、実生活者が、じゃあ昔に戻れるか、とかいうとそりゃまた別問題。



私たちは繁殖しているイエロー@内田春菊(角川文庫)
私たちは繁殖しているピンク@内田春菊(角川文庫)
私たちは繁殖しているブルー@内田春菊(角川文庫)
私たちは繁殖しているレッド@内田春菊(角川文庫)
私たちは繁殖しているイエロー (角川文庫)
贅沢なお産@桜沢エリカ新潮文庫
贅沢なお産 (新潮文庫)
 妊娠〜出産を女性の立場からリアルに読み取る。いい感じに肩の力の抜けた出産育児っぷりを見て安心してはいけないだろが。だいぶ楽に考えられるようになったのは確か。



●正しい保健体育@みうらじゅんよりみちパン!セ

正しい保健体育 (よりみちパン!セ)

正しい保健体育 (よりみちパン!セ)

DT時代に読んでもサパーリ分からなかっただろうと思われ。妄想自分塾をさんざっぱら開講できる時代に童貞でいられてよかったです。


●さびしさの授業@伏見憲明よりみちパン!セISBN:4652078048
未読。


チーズスイートホームこなみかなた(モーニングKCDX)

チーズスイートホーム(1) (KCデラックス モーニング)

チーズスイートホーム(1) (KCデラックス モーニング)

キャラ寄りに堕さず、かといって生態寄りにリアルにならず。猫マンガとしてはほんのりとしたバランスを醸し出していて、いい感じ。