日刊ササボン

雑食系ライター/エディター・佐々木正孝プレゼンツ ラーメンと仕事あれやこれやの日々

石神本1998 to TRYラーメン大賞2018

今年もTRYラーメン大賞が発売になりました。

私は新店部門の編集を担当し、ライターとしては大賞1位、MIX部門1位、にぼし部門1位などを取材・執筆。

 

ダイナミックな審査会に臨席し、『麺LABOひろ』(2017年)『真鯛らーめん麺魚』(2016年)『地球の中華そば』(2015年)『中華そば しば田』(2014年)『らぁ麺 やまぐち』(2013年)に続いて、6年連続で大賞戴冠と周知に携わらせていただいた。ライターとしても、いちラーメン好きとしてこれほどの喜びはありません。

 

と、編集サイドから離れてラーメン好きとしてこの本を見ると。そんな言葉があるのかはわかりませんが、書斎派ラーメンフリークとして、麺メディアの中のTRYの立ち位置に思いを巡らさないわけにはいきません。

  

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そう、今年2018年は、ファースト石神本が出た1998年からジャスト20周年。慧眼の評論家が時代と切り結んだあの本が出てから、もう二十年が経ったのです。

 

1998年の石神さんが厳選した首都圏のラーメンを見返してみると……

石神本掲載店150店のうち、20年の星霜を経て、2018年のTRY審査員が激論の末に選びだした名店に残っているのは4店のみ。

 

洗練されたブランディングを成功させ、ステータスを築いたあのグループ。

閉店移転を経て復活し、根強く愛されている、あの店。

職人気質で「ミュージシャンズ・ミュージシャン」のように同業者からも高く評価される、あの佳店。

偉大なる創業者亡き後も不断の研鑽を積み続ける、あの名門。

 

あらためて見比べると、感慨深いものがあります。

2038年になったら、ファースト石神本、2018年TRYを引っ張り出し、その時のラーメン店と見比べてみたいなあ。なんて、穏やかなひだまりの中で考えたりするのです。