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日刊ササボン

雑食系ライター/エディター・佐々木正孝プレゼンツ ラーメンと仕事あれやこれやの日々

三鷹 R&D

R&D――リサーチ&ディベロップメント。
日本語にしたら研究開発だけど、何だか素敵な語感。折りにふれて手に取るBRUTUSの仕事特集(2013年)の冒頭を飾ったのは、ライゾマティクスの真鍋大度氏で、彼が掲げるR&D至上主義が、読み返すたびに何ともシビレてならないのだ。真鍋氏は語る。
 
クライアントありきのプロジェクトは問題解決がベースにあり、そもそも失敗が許されない。そんな中で、自分たちで問題提起をしたり、ただ興味のあることを試す環境を作るというのは、気持ちの面でも非常に重要だと感じたんです。
 
ものづくり企業の生命線は確かに研究開発。R&Dをおろそかにしては変革も進化もないのだ……てなわけで、降り立ったのは三鷹駅。行ってきましたNTT、武蔵野研究開発センタ。どういうわけか七五調。ま、ここで「NTT R&Dフォーラム」という催しがあったんですよ。
 
しかし、さすがNTTグル―プ。このフォーラムのための公式スマホアプリまで用意されており、混雑マップ、Wi-Fi強度マップ、かざしてガイドなどが充実。私は初見参だったが、かなりの力の入れようが伝わってきた。当然、三鷹駅から出発するシャトルバスには長蛇の列。グレー、黒のスーツの群舞の中。「何だよ、オッサンばかりだな」とつぶやくのもオッサンで、それをまた見ているオッサンの私がいたりするわけである。
 
 
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バスで10分ほどのNTT武蔵野研究開発センタ。NTTグループの先端技術、基礎研究、最新システムがズラリとオンパレード。じっくり見るだけで1日がかり……。
 

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あまりの人口密度にレストランも行列、弁当は売り切れで空腹のまま、オリオン座が輝く頃に三鷹に帰還。ここは石神チルドレンの私である。アーリー石神本の東京西部で燦然と輝いていたら名ラーメン店「たきたろう」へと足を向けた。こちらは2003年の創業だが、石神本初掲載当時、2回ほど食べたことがある。だから、恐らくは10年ぶりぐらいになるだろうか。
 
……クローズ。張り紙で「人手不足なので営業時間を短縮しております」とのこと。ならしょうがない、と踵を返して駅前の「中華そば みたか」。言わずと知れた「えぐち」のリボーンだが、ここもえらく久しく来ていない。というか、みたかになってからはお初。えぐちでも、前に食べたのは90年代になるのではないか…。日中は最先端、未来のことにどっぷりと浸かってきたが、ことラーメンになると懐古ノスタルジーに傾斜してしまうのが面白いものである。
 
 
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店主が笑顔で厨房を仕切るが、麺上げ、スープ注は若手スタッフが行っていた。しかし気持ちのいい接客。笑顔にして明朗、陽性のヴァイヴス。客が途切れず並ばず、常にほぼ満席という好循環。常連多いが馴れたゆるさはない。みんな笑顔に迎えられて笑顔で座り、楽しみにラーメンを待つ。スマホに目を落として寒い時代だと思わんかといったワッケインなアトモスフィはないのだ。
 
ノーマルラーメン450円を頼んでから、ああ竹の子そばにしたらよかった…とちょっと思った。
 
懐かしいライト醤油とぽくぽくっとした麺。私が中央線に越してきた90年代中葉は、こんな一見地味だが滋味あふるるラーメンが荻窪はじめ各駅にあったものである。
 
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「みたか」の暖簾も徐々に年季を帯びつつある。
えぐちのDNAからみたか店主がR&Dを重ね、みたかはみたかとして先祖になるのだ。