辞典暮らし
今年最後の大仕事、ようやく脱稿。
TRYが校了した10月アタマから、ねっちりと取り組んでいた辞典ライティング仕事が仕事納めの夜にようやくフィニッシュした。本項の語釈を綴ったわけではないが、辞典というパッケージの中に言葉の“いま”を切り取り、活写した。これまでにない形のアウトプットになるだろう。
これは様々な辞典ウンチクでも語られていることだが、辞典には「大辞典」「中辞典」「小辞典」の3タイプがある。大辞典と思われがちな『大辞泉』『広辞苑』などは、あれは実は「中辞典」だ。日本語の「大辞典」は“日国”こと『日本国語大辞典』しかない。さて、私が今回携わったのは小辞典だが、これでも7万~9万語ぐらいを収めている。今回のライティングを通して一応、全語に目を通したわけだが……やはり2カ月は要した。
『舟を編む』でも辞書作りのロングスパンぶりは丁寧に描写されていたが、私の仕事も多分に漏れず。脱稿から先もまた、長い。初校、二校、三校と続いて、函入りの形で世に出るのは、恐らく2017年ぐらいの予定である……。