日刊ササボン

雑食系ライター/エディター・佐々木正孝プレゼンツ ラーメンと仕事あれやこれやの日々

青山の中華屋 ラクサの落差

仕事場のそばを歩いていて、目にとまったセンス良いイラストメニュー。

うん、こりゃ旨そうだ。外からは中を伺えない外観だが、ドアを開けて入店。

 
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ラクサ。

ココナッツミルクにスパイスを効かせたマレーシア、シンガポールあたりのローカル麺。

まろやかなベースに、スパイスもほんのりとした辛み。インド亜大陸、ゴールデントライアングルあたりの刺激的な姿勢とは違って、同じアジアでもこのあたりのスパイス使いは日本人にも親和性が高そうだ。ダシにも魚介が使われていて、海洋民族つながりを感じさせる。麺は米麺、具材はモヤシ、エビ、玉子など。地方によってこのへんはいろいろ変化があるようだ。

 

初めての海外旅行がマレーシア(キナバル山へ)だった私だが、かの地の麺料理は焼きそば的なミーゴレンを屋台で食べた程度で、汁麺の記憶はあまりない。

 

はたして、こちら『中華料理 桃太郎』のラクサは、どうか。

ワクワクしながらオーダーし、メニューなんぞを眺める。

 

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ノーマルラーメンが500円というあたり、庶民派ざっくばらんな店という感じ。
そして、ラクサが着丼。
 
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まろやかなココナツミルクベースだが、それほどしつこくなく。
エビの香り、ダシ感が心地よく、ちょっとした辛味とあいまって、トータルバランスは屈指。油揚げ、もやし、青菜という具材が和の面持ちを感じさせ、ザッツ中華麺な麺との巧妙な接着剤として機能する。
 
この店がなぜラクサを提供するに至ったかはわからない。次は他の麺類も頼んでみて、その落差を感じ取りたいところだ。
青山にありて東南を思う。