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日刊ササボン

雑食系ライター/エディター・佐々木正孝プレゼンツ ラーメンと仕事あれやこれやの日々

異種武術戦の記憶

神保町を歩いていたら、高岡書店の店頭で「剣術抄品切れ! もうすぐ入荷します」との張り紙が。並べられたポスターを見たら、「異種武術戦〉をリアルに描く剣戟アクション!」とな。

 

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ムラムラときて、すぐさま渉猟。上京以来神保町歴半世紀、古書店の歩き方はいまだ木鶏足りえずだが、新刊書店なら多少の地の利あり。ということで、最近何かと話題の書泉グランデでゲット。マンガコーナー、地下から2階に移ってたのだね。

 

ということで、こちら『剣術抄』1巻。とみ新蔵先生は平田弘史の実弟。

ザ劇画というタッチで、仇討に燃える男子の修行が描かれていく。剣術の技術解説がリアルに織り込まれていくあたりは『ホーリーランド』を思い出してグッとくる。が、ストーリーは極めて破天荒に推移。


タイムスリップという荒業を使い、

vs.古代ローマ闘士との死闘@コロセウム(スパルタカス
vs.フランス銃士(ダルタニアン)

っていう剣闘が緻密に描かれていくからたまりません。このへん、同じくタイムスリップで柔道対古代ローマ闘技を活写した『ヴィルトゥス』も想起。

次巻では三国時代呂布と闘うらしいから、なおたまりませんね。

 

で、ヒリヒリ思い出したのが、「異種武術戦」という響きのザワザワ感だ。

秋田県は剣道が盛んだったので、私も剣道を6年ほどやってた。全国大会にも出たことあるけど、私は時折後輩にレギュラーを奪われるぐらいの1.5軍。開始早々の出小手でのフルタイム一本勝ち、引き分け狙う次鋒といったらわかってもらえるだろうか(まあつなぎの二番打者的な)。

 

で、年に一度の町の武術祭で、剣道vs薙刀、剣道vs銃剣道、空手vs剣道、柔道vs剣道の異種戦というのが催されてたんだ。

時あたかも、アントニオ猪木の格闘技世界一決定戦ムーブメントのころ。まあ空手、柔道とは「剣道三倍段」という言葉もあるように、いかな高段者が来ても試合にはならない。あくまで余興的な感じなんだけど、薙刀銃剣道とはガチでやってた。

 

薙刀のスネ打突を警戒しながら、斜め上からも襲い来る長物をいかにさばくのか?

突きオンリーで距離を詰めてくる銃剣道に正眼の構えでどう相対するのか?

 

異種と闘うという本能的な興奮、そしてロジカルなシミュレーション。

田園の只中にあった、小さな武道館。

あの板張りの道場に立ち込めていた熱気を、こちら『剣術抄』は思い出させてくれるんですな。

剣術抄 1 (SPコミックス)

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