日刊ササボン

雑食系ライター/エディター・佐々木正孝プレゼンツ ラーメンと仕事あれやこれやの日々

【ライター】今年の書籍仕事

ここ数年、書籍の仕事は年2冊ペースで安定。足早に2017年を振り返る。

 

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知られざる日本に眠る若冲【完全保存版】 

7~9月を費やして書き上げた若冲本。監修の狩野博幸先生に何度も取材打ち合わせ、京都にも足を運んだ。まさに今年は若冲の夏。90作品をオールレビューするという得難い体験をさせていただいた。

 

若冲は、作品以外に人となりをうかがわせる資料がほとんど残っていない。盟友である大典の文とか肉筆の手紙程度。だからこそ、作品にダイブして、帯を書いていただいた澤田瞳子先生の作品のように、想像の翼を広げるしかないわけで。

 

 

しっくりこない日本語 (小学館新書)

しっくりこない日本語 (小学館新書)

 

書籍内の対談構成を担当。北原先生、『問題な日本語』の視点は健在で、最近の若者言葉にも深い関心を寄せていらっしゃった。

日国の松井先生もそうだったが、ことばの大家は「言語は変化していくもの」というのが大前提にある。日本語の「乱れ」より「変容」の方に興味を持ってフォーカスしていくという印象。「正しい用法、意味はこうなのだよ」といった言い切りをすることはない。

湧き出ることばの泉と知的好奇心に感服したひと時でした。

 

1800円の美術書とコンパクト新書というコントラストで書籍仕事締め。2018年は3冊ほど仕込んでいるので早く結実させたいところだけど… 。

 

【山道具】メインザックを選ぶまで

この夏から、 山登りを再開しました。

小3の息子をパートナーに丹沢、奥多摩にテント泊山行を敢行したわけですが、

先日の雲取山、地獄の鴨沢下りでトラブル発生。

 

メインザックであるミレーのショルダーベルトがビリリと破損してしまいました。まあ、学生の頃から四半世紀近く使ってきた(中断10年以上)から経年劣化も甚だしいし、シルエットも表地も一時代前という感は否めないわけで。テント泊を再開する来春まで、次期の相棒をじっくり見繕ってみようと思った次第。

 

神保町のさかいやスポーツへ。

こちらは、仕事先である小学館集英社プロダクションが入っているビルの1階。

何かと立ち寄る機会が多く、使い勝手よいんです。

 

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大型ザックコーナー。

やはり私はテント持ちなので70L台がマストになります。

学生時代はLowe Alpine、ミレー、ゼロポイントあたりを背負ってるヤマノボラーが多かったが、時代は変わるものです。

 

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このあたりのラインナップを見ても、バルトロ、オスプレイ、グラナイトギア、ミステリーランチあたりが人気レーベルになるでしょうか。

 

ザックといえばのミレーも、片隅に見つけました。

 

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私はもともとキスリングを背負ってきたようなスタイルなので、ウルトラライト志向ではなくヘビーデューティー寄り。メインザックに求める要件は以下の通り。

 

背中への密着感(重心の安定)

クッション性の高いショルダーハーネス(背負ったときの心地よさを担保)

エストベルトのホールド感(腰で背負う)

生地のある程度の堅牢性(パッキングがずれずバランス良し)

 

ミレーはピタッとした背中への密着感が時に心地よく、汗かきの私には時にウザかった。ダイレクトアクセス的なジッパーも、行動中はあまり使わないので必要性は感じない。そういう意味では、ドイターの背面メッシュというのも有力な候補になるのかな。

 

山道具トーク仲間の森口カメラマンに相談してみた。

メインザックは何使ってます?

 

バルトロ65赤を持っていますがほとんど使っていなく。ウルトラライト寄りだとグラナイトギアのメディリアンペイパーを使っています。

 

 ほうほう。バルトロ、ほんと頻出。グレゴリーといえばアーバンアウトドアなイメージでしたけど。意外にガチにも対応? シルエットもいいし、フィット感と小物収納力もありそう。グラナイトギアは発色が良くアメリカンブランドな感じ。

 

あと検討しているのが、新形ハーネスに変わった、オスプレイのイーサー70ですね。マンハーの70、ミステリーランチ、アークテリクスも視野に入れて検討したんですが、今はオスプレイの背負い心地がしっくりくる感じです。

 

うんうん。オスプレイ、確かに背負いやすそう。マウンテンハードウェアもロングトレイル向きに思われますが、収納力のわりにはコンパクトな印象です。アークテリクスは……勉強しないとな。

 

う~ん、悩ましい。だけど……このあれこれ考える時間もまた、至福。

 

買うまでが一番楽しいですね。

 

ほんとほんと、家に帰ってくるまでが山行と言うけど、選んで買うところからもう山が始まっているんです

 

 

 

歯科医と忍者

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仕事を総括しないまま17年も後半戦。

ということで、10年ぶりぐらいで(?)参画した別冊宝島仕事を振り返ります。

日常にどっぷりの歯科医と、非日常の闇に浮かぶ忍者。

振り幅の大きい2冊だが、どちらも友清哲氏の編集です。

 

歯科医ムックでは「虫歯の特効薬は本当に存在するのか?」「失敗しない歯医者の選び方」を担当。久我山パパ友ネットワークが機能しました(笑)。

忍者ムックは、流派とメジャー忍者の解説を担当。「歴史人」や学研ムックなどの愛蔵忍者本がフル活躍。神保町で古書渉猟したところ、昨今の忍者記事の大元ネタを見つけたり……資料探しの醍醐味もありました。

 

さて、暮れに向けてはムックをもう一仕事……。

 

 

煮干ラーメンがキャズムを越える日

セブンプレミアムのカップ麺に「濃厚煮干醤油」が復活していた。

 

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130円でライトセメント、泡立ちのスープにパツン麺、玉ねぎ食感アクセントというあの手の煮干ラーメンを再現。

 

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ニボニボ感はそれほどでもないが、セブンプレミアムという汎用性を求められる器にあっては中庸が求められるのかもしれない。

 

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ちなみにこちら、今年の春先までもラインナップにはあったが、先月から復活した模様。

こちらは旧モデル。

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現在のセブンプレミアム、廉価タテカップ麺は醤油ヌードル、シーフード、カレー、中華そば、とんこつ、担々麺というラインナップ。

 

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とりあえず、ご当地とか有名店を冠さずとも、濃厚煮干醤油で店頭に並ぶのだから、煮干ラーメンも十分人口に膾炙したのか。

 

そういえば、昨年末からは富士そばも「煮干しラーメン」を店舗によって展開。立ちそばという大衆フロントラインからのニボラーへの回答といった趣で、なかなかに完成度は高かった。

 

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TRYで煮干ラーメン特集を掲載した2015年をアーリーアダプターへの訴求とするならば、2016年後半〜2017年は煮干ラーメンのキャズム越えとして記録される年なのかもしれない。

 

と、ここまで書いてセブンプレミアムのサイトを見てみたら、「濃厚煮干醤油」の販売エリアは北海道、東北、関東であった。

 

信越以西はまだまだだったか。そういえば、富士そばも東京中心のチェーン。あくまで都市生活者のスタンドだし。まだまだ首都圏都市部にのみ通ずる一般化か。

 

しかし、江戸期から作られてきた煮干は、その他素材よりも確実にアドバンテージがある。

 

鶏白湯や豚骨魚介と聞いて、一般人が初耳ではなかなか味を想像できないのに対し、やはり味噌汁の国の人だもの。煮干醤油と聞けば魚介が強烈に香り立つスープってことは推察できる、はず。

 

煮干ラーメンが全国区になるティッピングポイント、そう遠くはないのではないか。

 

ソラノイロ 限定3本勝負+α

ソラノイロの限定が好きである。

今年上半期、本店・東京駅店・京橋店で印象に残った限定を挙げてみたい。

 

まずは本店。5月いっぱいの限定「春野菜の彩り和えそば」。

季節感をたっぷりと味わわせてくれる逸品。野菜使いに長けた同店だけに、

キャベツの甘み、パプリカの酸味、葉物やスナップエンドウのフレッシュ感が渾然一体。塩ダレベースに、味変のバルサミコ酢で食べ飽きない。サーモンと鶏チャーもあって満足感あり。

 

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続いて東京駅店「ソラノイロNIPPON」。

「リアルなソラのわかめラーメン」。

こちらは、宮崎店主が大好きなカップ麺のオマージュとか。

これはもう、私も昔からハマってるわかめ好き好き、わかめラーメンですな。

ぱらりと白ごま、そして別袋的なコショウが再現度を高めておりますな。

ツルシコ麺もマッチ!

 

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そして、京橋店「パルミジャーノとマッシュルームの和えソバ」

京橋店の人気メニュー『キノコのベジ白湯ソバ』をまぜそばにアレンジしたバージョン。パルミジャーノ レッジャーノとトリュフオイルの香りがフロントに。

チーズ多すぎるとチーズだけの洋風麺になるところ、ギリギリのバランスで調整。

ぐるりと混ぜてババっとスピーディーにいただけてしまう。

別添のトンコツスープで味変もきくが、一気呵成に食べちゃえるので投入タイミングが悩ましいところ。

 

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あとは、4月から始まっているミスタードーナツとのコラボ。

ミスター飲茶販売店の高井戸店でベジ涼風麺をゲット。

甘みあるベジ冷製スープとパプリカ練り込み麺は、クールベジソバの汎用型。

夏にガンガン食べたい冷涼甘な仕上がりになっております。

 

 

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